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ブラックスターハード各モデルについてご説明させていただきます

2017年06月19日

開発担当の奥津です。

前回に引き続きブラックスターハードシリーズのコンセプトについてお話しをしたいと思います。
今回は各モデルについてです。

ブラックスターハード各モデルについてご説明させていただきます


ブラックスターハードはスピニング3機種ベイト1機種の計4アイテムの構成になっています。

ブラックスターハード各モデルについてご説明させていただきます


なぜスピニングモデルが多い構成にしたのかと言うとソルトルアーゲームにおいてスピニングリールをご使用されるユーザーが比較的多いということが挙げられます。
何よりお手持ちのリールでロッドだけ買えばすぐにハタゲームが楽しめることができるというお手軽感を感じてもらいたいということでこのようなラインナップに決まりました。

実際、私自身この釣りを始めるまでハタ類を岸から釣ること考えると少し敷居が高く感じていましたが、いざ初めてみるとソルトでありながらバスフィッシングのようなゲーム性や強烈な引きに惹かれ気づけばズブズブとのめり込んで行きました。

当初はスピニングタックルのみで挑んでいましたが、ベイトタックルの有用性や魅力に引き込まれ、気づけばベイトタックルを使用する回数は日増しに増えていきました。そこから待望のXESTAライトゲーム史上初となるベイトタックルが誕生することになりました。
現在ではスピニング、ベイト、両方のタックルが私がハタゲームを楽しむ上でなくてはならない存在となっているのは言うまでもありません。

このような背景からわかる通り、ハタゲームは様々なタックルで楽しむことができますが、まずはスピニングタックルでお手軽にエントリーしてこの魅力に引き込まれて欲しいというのが私の本音であります。

それでは、ここからは各モデルについてご説明します。





S76MX Rock Snipe Shooter (ロックスナイプシューター)
このモデルはシリーズ中もっともよく曲がり魚の引きを楽しむモデルというコンセプトに開発いたしました。
7.6ftというレングスはライトゲームロッドの中では最もスタンダードレングスであり堤防、磯に限らずボートゲームまで楽しめてしまう一本であると言えます。
レングスの性格上『操作性はメバルロッドに近くロックフィッシュゲームで使用頻度の高い10g以上のヘビーウェイトのリグを軽快に操作し繊細かつ大胆に掛けていきたい。』というアングラーにオススメです。
テイクバックのとれない消波ブロックや堤防の際などでより正確なキャストを実現し狙いのピンスポットへリグを落とし込むことができますし、ボートロックゲームなどにも最適なレングスです。
ブランクスはやや張りのあるティップセクションに設定をしておりますが、これはリグをしっかりと狙いのレンジ、狙っているスポットで操作するためです。
ハタの特性上、フォール中でのバイトが多いためしっかりとリグの位置や追尾を把握しつつ掛けに行けるように46トンという高弾性カーボンをメインプライし掛けのスタイルにマッチした張りのあるテーパーに仕上げました。
これによりレングスが短い分、他のロングレングスと比較するとロッドのストロークを活かして魚を掛けた時のリフト力が落ちてしまうのをロッドの弾性力でカバーしております。
張りはあると言ってもティップセクションは入るように設計しておりますので、この部分を利用してカサゴやムラソイなどのリップラップの隙間にリグを丁寧に落とし込む釣りにも適したブランクスになっています。
このようにショートでありながら攻撃的で掛けに行くスタイルのアングラーやライトゲームの合間に手軽に楽しむアングラーに最適な一本であると言えるでしょう。

テスト時使用リール:D社 2000〜2500番
             S社 2000〜C3000番

ロッドのスペックはコチラをごらんください。


ブラックスターハード各モデルについてご説明させていただきます
写真のようにハタ類だけでなくカサゴなどのライトロックゲームにもマッチします。


ブラックスターハード各モデルについてご説明させていただきます
軽快に扱えるためこのレングスなら女性でも手軽にロックフィッシュゲームを楽しめます。



S84MHX
 VERSATILE POWER ROCKER (バーサタイルパワーロッカー)
シリーズ中最もスタンダードと言えるレングスです。
バーサタイルの名の通り、ショアのゲームの中でも磯や堤防に限らず様々なシチュエーションにマッチできるように開発しました。
ハタゲームは潮の流れや地形の変化を意識して攻める釣りになりますが、オオモンハタは前回のブログに記載した通りリグのスイミングアクションが効果的であることが多いです。
様々なロックフィッシュを相手にする場合このような相手にもしっかりと喰いこませるためのテーパーが求められました。
しかし、アカハタはボトム中心の釣りになるため水深に関係なくしっかりとリグをリフトアップさせてフォール中もしっかりとリグの状態を感じるためのハリとブレの無いテーパーが必要となります。
これらの条件をクリアするとなると高弾性カーボンのみで構成するとブランクスがギクシャクしてリグのコントロール性能がスポイルしてしまいます。
そこでS76MXよりも少し弾性を落とした40トンカーボンをメインプライすることでハリを持たせつつもティップの追従性を重視したブランクスにたどり着きました。
さらにバットからベリーに掛けてはトルクを持たせるために中弾性カーボンを混ぜることでロッドがしなった分しっかりと竿の腹でリフトアップさせ魚の走りやツッコミをいなし、主導権を与えづらいテーパーに仕上げました。
つまりメリハリのあるアクションを行いつつレンジキープした巻きの釣りでもしっかりとバイト乗せ、フッキング後はテンポよくポンピングを行うとロッドの復元力とトルクによって魚が楽に上がって来る。
そんなイメージのロッドがS84MHXです。
そして8.4ftというレングスの特性上、エギングを楽しまれているアングラーにも受け入れやすいレングスであると思います。
普段エギングを楽しまれていて地磯釣行の際に一本持ち込めばロックフィッシュゲームを気軽に挑戦できるレングスであると言えるでしょう。
場所やハタの種類を選ばずロックフィッシュゲームをやってみたいというアングラーにオススメできる一本です。

テスト時使用リール:D社 2500〜3000番
             S社 C2500〜3000番

ロッドのスペックはコチラをごらんください。


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磯の花形ターゲットアカハタは勿論・・・


ブラックスターハード各モデルについてご説明させていただきます
キジハタなど様々なハタ類に対応できるブランクスに仕上げたのがS84MHXです。






S90HX LONG RANGE DRIVER (ロングレンジドライバー)
シリーズ最長レングスだからこそしっかりと飛ばし、操作するということをメインコンセプトに開発しました。
ゼスタのお膝元である伊豆は恵まれたことに尺メバルの聖地と呼ばれゴロタ浜から大型のメバルが狙えるのですが、このようなフィールドでハタ用のリグを遠投するとグッドサイズのハタが釣れるとテスターの蘆原(あしはら)氏から情報を得ていました。
当初ラインナップの予定はありませんでしたがその情報からブランクスの開発を進めたのがこのロッドの開発の始まりでした。
始めは遠投性能と遠投後の操作性を重視し高弾性バリバリのブランクスを採用しましたが、ロングキャストにコツが必要だったことや足場の高い堤防などで強烈なハリにより足元でのバレの原因に繋がりました。
そこで少しずつ弾性やカーボンパターンを変更しロングキャスト性能とバラしの軽減を目指したブランクスに仕上げて行きました。
偶然にもこのブランクスでテスト中、急激に潮の流れが早くなってしまいジグヘッドでは底取りが難しく対応しきれない状況に陥り、スロービー20〜40gを使ったショアスロージギングを行ってみると面白いようにアカハタが連発したこともありました。
適度なハリとティップの復元力がハタ類の捕食パターンと偶然にもマッチしていたのです。
そのためこのロッドはロングレンジを攻めるだけでなくレングスを活かしたリグのロングリフトやロングフォールなどストロークを活かした釣り、さらにショアスロージギングに代表されるメタルジグの釣りにもマッチしたブランクスに仕上がりました。
さらには強風や波がある日など少々ラフコンディションで釣りを行ってもこのレングスにより波や風によるリグのふらつきを抑制してくれるため想像以上にリグの操作を手助けしてくれるでしょう。
9ftというレングスの特性上、ショアジギングを楽しまれているアングラーには非常に扱いやすく抜群のキャスタビリティがリグを遥か沖へ届けてくれるはずです。
仕事柄、様々なエリアへ遠征することが多いですが、このロッドを使わない日が無いと入っていいほど使用頻度が高いモデルになっています。

テスト時使用リール:D社 3000〜3500番
             S社 3000〜5000番

ロッドのスペックはコチラをごらんください。


ブラックスターハード各モデルについてご説明させていただきます
ショアスロースタイルでロングレンジのハタ類を狙うことができます。


ブラックスターハード各モデルについてご説明させていただきます
ジグヘッド単体のスイミングメソッドでロックフィッシュを狙っていると想定外の大型魚がヒットすることがありますが、S90HXなら危なげなくやりとりできます。写真はヒラスズキでウェイトは4キロ以上ありましたが主導権を与えることなくファイトできました。






B72MHX Rockin' Bait Hunter (ロッキンベイトハンター)
ベイトタックルならではのシャープな振り抜き感と掛けたら一気に引き剥がすパワーを持たせたパワフルかつシューティング性能を高めたベイトロッドを目標に開発しました。
ライトゲームの世界ではベイトフィネスというキーワードが話題に上っていますが、このロッドは全く異なるコンセプトで開発しています。
当初は10g以上のヘビーウェイトリグを狙いのスポットに打ち込んで、掛けたらリールの巻きトルクを利用しつつ一気に引き剥がすことを考慮した結果、振り抜け重視のS76MXのブランクスでプロトモデルを作成しました。しかし、キャスト精度は良いもののキャスト時のタイミングが取りづらく手返し良く打ち込むことが難しいという問題が顕著に表れて作り直しを余儀なくされたのです。
ベイトタックルはスピニングタックルと異なりキャスト精度を高くガンガン狙いのスポットに打ちまくる気持ち良さを追求したかったため、素材となるカーボントン数の変更、巻きパターンの幾度となく行いました。
そして度重なるトライアンドエラーを繰り返し、上記の条件をクリアするブランクスに行き着きました。
しかし次に別の問題が生じました。
通常のアンサンドフィニッシュ(ブランクス素地のボコボコした状態)では感度は良いもののファイト中にロッドの角度を立てたり、抜きあげた際にラインが少しでもブランクスに触れる・擦れると切れないもののラインに掛かる負担が大きくなるためラインの弱りが早いように感じたのです。
そこでブランクスにサンディング処理を施し、つや消し黒を極わめて薄くコーティングしました。
こうすることで感度を落とさず、少々強引なファイトでもラインの負担を気にせずファイトに集中することができるようになりました。
レングスだけ見るとソルトの世界では7.2ftは少々短く感じるかも知れませんが小技を効かせた細かな操作やピンポイントに積極的に打ち込む釣り、フォール中のバイトを掛ける釣りは7ft前半のベイトロッドに分があります。
バスフィッシングを楽しんでいるアングラーも違和感なくハタゲームを楽しむことができるレングスであると思います。
最近では意外と際や堤防の基礎周辺など手前のポイントが攻められておらず竿抜けになっていることがあります。
私の場合は、数タックル持ち込める足場の良い釣り場であれば第1投目はこのモデルを使用して近距離を丁寧に探ってからスピニングタックルに持ち替え沖向きを攻めることが多くなり、ベイトタックルの使用頻度が急激に上がっています。
単純にベイトタックルを投げるのが気持ち良いというのもありますが、手返し良く打てる釣りは必ず釣果アップの秘訣になると思いますので是非、手にして使っていただきたいモデルです。

テスト時使用リール:D社 1500〜2000番
             S社 200〜300番

ロッドのスペックはコチラをごらんください。


ブラックスターハード各モデルについてご説明させていただきます
繊細なロッドワークやピンスポットを狙い打ちをできるのはベイトタックルならではです(写真はプロトタイプです)。


ブラックスターハード各モデルについてご説明させていただきます
南九州へ遠征した際にはこのようなフエダイの仲間も良く釣れました。タイ系のフォルムでかなり強烈なファイターでしたがリールのトルクとロッドの復元力を活かしキャッチした一本でした。





以上、ブラックスターハードシリーズの各モデルに込めた思いを書き綴ってみました。これからロックフィッシュゲームを始めてみたい方、ロックフィッシュロッドをお探しでどのようなロッドが良いか迷われていた方、ブラックスターハードはどのモデルもオススメですがロッドを選ぶ参考になれば幸いです。

ロッドの実釣テストの模様は下記動画をごらんください。





しばらくゼスタのブログでの製品告知はお休みしていましたが、新製品が発表になるたびにこのような制作秘話を交えた私たちの思いを書きこんでみようと思います。

今後ともゼスタブログをよろしくお願い申し上げます。



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Posted by XESTA(ゼスタ事業部) at <%PingDateTime%> │新商品
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